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新たな時代を生き抜く店はここ! 東京、いま注目の
新レストラン
Hitosara special

元号が変わり、まもなく一年が経とうとしている。
その間、どれほど多くのレストランが産声をあげてきただろう。
グルメバブルともいわれる群雄割拠の時代を生き残り、
令和という時代で愛され続ける店はどこか。
注目のフレンチから鮨、フュージョンまで、いま注目すべき店を取材した。

Photographs by Takuya Suzuki , Noriko Yoneyama , Shinjo Arai / Text by Itaru Tashiro , Ai Ozaki , Maria Kawashima
Design by form and craft Inc.

  • 黒毛和牛の粗挽き肉を使い、炭と薪で焼き上げたハンバーグを客の目の前でほぐして供される『名物ロデオのミートスパゲティ』。
    視覚効果も相まって、溢れる肉汁の芳醇な香りが食欲をそそる

    RODEO hanare ロデオ ハナレ

    イタリアンの垣根を超えていく、
    自由なチャレンジ精神が身上

     「イタメシヤ」――もはや死語となりつつあるこの言葉を店名に冠して、オープンからほどなくして押しも押されもせぬ人気店へとのし上がっていったイタリアン。それが【イタメシヤ RODEO】だ。炭の安定した熱量と薪ならではの香ばしさ、その相乗効果を狙った「炭トキドキ薪」をコンセプトに、繊細かつ豪快に焼き上げる塊肉。かたやスパゲットーニの上に鎮座する炭焼きハンバーグを客の目の前で崩し、ソースとともに絡めるミートスパ。確かな技術に裏打ちされたキャッチーな演出と、“ここでしか食べられない”名物料理の数々で客の心を掴む。まさに流行るべくして流行った、と言わざるを得ない店なのだ。
     その系譜を継ぎつつも、独自のキャラクターを打ち出した【RODEO hanare】が2019年9月に誕生。メニューはおまかせ1コースのみ、本店の名物料理が惜しげもなく振る舞われる一方で、注目すべきはそこだけではない。『本日の小さなアンティパスト』や『本日のオススメの一皿』。シェフの大森広和氏が考案するこれら名もなき料理に、実はこの店の”らしさ“が光っているのだ。今はなき「ホテル西洋銀座」の【レペトワ】など、フレンチで修業した経験を活かし月替りメニューにはそのエッセンスを取り入れた。源流は「イタメシヤ」でありながら、『本日のオススメの一皿』にスズキのポワレといった本格フレンチ仕込みの一品が登場する柔軟さ。これこそが、この店が単なる系列店に留まらない所以だろう。
     オープンからまだ半年足らず。「今後さらなるチャレンジを重ねていきたい」と語る大森氏。【RODEO hanare】は跳ね馬の如く自由闊達に、イタリアンやフレンチといった枠を軽々と飛び越え進化を続けていく。

    • 安定した火力を持つ炭と、高温で香りを纏わせる薪。この2つを操ることで食材のポテンシャルを最大限に引き出す
    • 『炭トキドキ薪』と称した、A5ランクの和牛を使用した肉料理。この日はサシと赤身のバランスが抜群の「とちぎ和牛 匠」のイチボ
    • ブドウの特色がしっかり出ているワインにこだわりセレクト。前菜からメインまで、どの料理にも合わせられるラインナップ

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