1. ヒトサラ
  2. ヒトサラSpecial
  3. 宮古島のレストランがいま熱い!

島の風土が育む美食の旅へ 宮古島の
レストランが
いま熱い!
Hitosara special

伊良部大橋の開通に、下地島空港の新ターミナル開業。
「宮古島バブル」と言われて久しいが、レストランのレベルもここ数年で一気に跳ね上がった宮古島。
いや、昔からそのポテンシャルを秘めていた、といったほうが正しいかもしれない。
宮古島を面白くする個性豊かな5つのレストラン。
宮古ブルーの海と美食を楽しむ旅へ。

Photographs by Yasufumi Manda / Text by Ai Ozaki
Design by form and craft Inc.

  • 10年前、出身地である京都から宮古島へと移り住み【マラルンガ鉄板焼】の料理長に就任した花岡秀隆氏。
    柔和な人柄と軽快なトークでゲストを温かくもてなす。京料理の老舗で培われた食材の目利きは、ここ宮古島でも発揮される

    マラルンガ鉄板焼 マラルンガてっぱんやき

    京の料理人が南の島で辿り着いた
    五感を揺さぶる島の味わい

     よく「宮古島には四季がない」と言われるが、それは春夏秋冬の境を感じにくいからであって、無論、季節がないわけではない。しかし、【マラルンガ鉄板焼】のシェフ・花岡秀隆氏も、宮古島に来た当初、この季節感の希薄さに愕然としたという。
     「1年中葉っぱは青々としているし、2月に秋桜が咲いてるんですよ。目眩がしました」
     今でこそ笑って見せるが、その戸惑いは想像するに難くない。なにしろ、花岡氏が料理人としてのキャリアをスタートさせたのは京料理の老舗。四季折々の旬を何よりも重んじる、和食の世界に長年身を置いてきたのだ。
     43歳にして初めて関西以外で、しかも宮古島のリゾートホテルの鉄板焼店で働くというのは一世一代の大決断だった。しかし、迷いよりも一料理人として、宮古島の食材への純粋な好奇心が上回った。ゴーヤやオオタニワタリ、宮古ゼンマイといった彩り豊かな島野菜に、近海で獲れる新鮮な魚介類。食材にふれあい、調理していくなかで、一見すると分かりづらい、宮古島の旬も見えてきた。
     素材そのものの旨みをダイレクトに感じてもらうため、野菜はさっと焼き上げ、宮古島産の雪塩やアグー豚を使った肉味噌を添えてシンプルに。メインは、宮古島内だけで月10頭ほどしか流通せず、“幻の和牛”と称される宮古牛。本州の牛と比べるとサシの入りが少なく、さっぱりとした食べごたえ。噛みしめるほどに染み出るその独特の肉の甘みの秘密を、「ミネラル豊富な島の水を与えられて育つからかもしれない」と花岡氏は教えてくれた。
     パチパチと脂の弾ける鉄板の上で、肉厚なシャトーブリアンを切り分けながら、花岡氏は続けた。
     「お客様との交流も鉄板焼の魅力の一つ。珍しい食材を目の当たりにした驚きから会話が生まれる。そこから宮古島の食材の滋味深さを伝えていければ」
     「冬はいみじうさむき。夏は世に知らず暑き。」
     かつて枕草子のなかでそう詠われた京の都から、常夏の宮古島へ。花岡氏もまた、すっかり島に魅入られた料理人の一人なのだ。

    • 年間で150頭ほどしか出荷されない“幻の和牛”宮古牛のなかでも4等級・5等級の希少なフィレ・サーロインを使用
    • 「火を入れることで柔らかさが一番実感できるのが黒鮑」という花岡氏。肝とバター醤油をあわせた濃厚なソースで味付け
    • アルコールは泡盛のほか、ワインを多く取り揃える。なかでも力を入れているのが「KENZO ESTATE」のラインナップだ

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、ご旅行の際には3密の回避やソーシャルディスタンスの確保など、十分に注意し感染予防を心がけください。また、飲食店の営業時間やメニューが一時的に変更になっている場合がございますので事前にご確認いただきますようお願い致します。宮古島の観光について、最新の情報は「沖縄県公式ホームページ」をご覧ください。

Back to Top