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漢南塔 ハンナムタップ
塔のように積み重ねていく器
そこに込められた思いとは?2018年4月、漢南洞(ハンナムドン)地区にオープンしたばかりの【漢南塔】。シェフのチョ・ヨンジェ氏は、大学院の調理学科を卒業後、CJグループという大手企業のメニュー開発に10年間携わり、グローバルチームではイギリスやアメリカなど世界を渡ってきた人物。さらに、ソウルの【bibigo】でエグゼクティブシェフなどを務めた後、自身の店をオープンさせた。
そんな豊かな経験こそが、現在のシェフを形づくっていることは当然で、チョ氏は「運が良く、修業時代にはいろんな国の料理に携わることができた。その多様な食文化に触れた経験が、母国の料理を突き詰めることの大切さを、気付かせてくれたんです」と話す。
だから、料理は無理にひねることなく、韓国の伝統の味を引き出すことを信条とする。一方で、チョ氏は「美味しいは当然、食べて“楽しい”と思える料理は、今も昔も変わらない自分の理想です」とも語る。その結果がこの店のスタイルになっているのだろう。
「韓国には、『念を込めてつくった塔は崩れない』から転じて、『真心込めてつくったものは無駄にはならない』ということわざがあります。うちの料理は、そこから生まれています」
ひと皿食べるごとに器を積み上げて行くスタイルは何とも痛快。前述の通り、韓国の伝統を大切にした、しかし盛り付けは美しい料理の数々。「楽しく食べて、そして韓国の伝統を知ってほしい」。この塔にはチョ氏のそんな思いが込められている。シェフの流儀 チョ・ヨンジェ氏
「今は韓国料理をストレートに表現した料理が圧倒的に多い」というシェフだが、イベントでは他ジャンルとのコラボレーションを行うこともしばしば。休みの日は、話題の店を食べ歩いたり、メニュー開発に費やしたりと、食への探求に余念がない。
進化が加速する
新たな潮流が渦巻く
ソウルのTOPレストラン
Hitosara special
進化の加速具合という観点で見ると、アジアでもトップクラスにある韓国のグルメシーン。
「ミシュランソウル」から「アジアのベストレンスラン50」まで、注目のトップレストランにヒトサラ編集部が迫る!
Photographs by Tsutomu Hara / Text by Shinji Yoshida / Coordinate by Ja-Kyung Jyung
/ Design by form and craft Inc.
協力:韓国観光公社
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