ハワイの美食家、ショーン・モリスの
「今行くべきレストラン」＃１

XO Restaurant
XO レストラン

カイムキと呼ばれるホノルルの閑静な場所にある【XOレストラン】は、ローカル流にアレンジしたカジュアルな料理を提供している。

料理長のケネス・リーは、シェフ・チャイの【チャイ・チャオワサリー】、ランス・コサカの【トップ・オブ・ワイキキ】、そしてクリス・カジオカの【Senia】など、ハワイで著名なシェフ達のレストランで働くなど経験が豊富だ。

　【XO Restaurant】で供される料理は、ふりかけとバターで炒めたSPAM®のフォカッチャや、低温でボイルした卵を使用した自家製のしょうがチャーハン。贅沢にアドボバター・グレービーをたっぷりかけたサクサクのフライドチキン、そして四川ラー油を使用したビーガン向けのトマトリゾットなど……。豊富なメニューが揃う。
ローカルのB級アジア料理とファイン・ダイニングを融合させるのに、熱心に取り組んでいるリー料理長の努力の結晶が味わうことができるのだ。

• サクサクとした食感のバターミルク牡蠣フライ。まろやかなカレー・アイオリソースを添えて。

• クリスピー・ライスは、塩漬けのポークとほんのり甘いルプチョン（腸詰）で香ばしく仕上げた。

　店内はキッチンへのアプローチと同様に赤いビニールシートと中華風の装飾がほどこされ、なんだか一見、急ごしらえで建てた中華レストランのようにも見える。しかし【XOレストランの】はまだ発展途上の新しいレストラン。多くの客がリー料理長の料理を発掘したら、きっとそんな内装にも費用をかけられるようになるだろう。

Limon Rotisserie
リモン・ロティセリー

　サンフランシスコに行ったことのある人なら、ご存知かもしれない。ペルーの首都・リマからの移民であるカステロス一家が開業した大人気レストラン【リモン・ロティセリー】は、サンフランシスコ発祥のペルー料理店だ。

　Tex Mex（テキサス風のメキシコ料理）を超えるラテン料理をハワイで探すのはなかなか難しい。しかし、それを超えるのがこの店だ。

メキシコ南部の都市・オアハカの地チーズ「オアハカチーズ」の詰まったトップサーロイン『クラステッド・エンパナーダ、カルネ』や、牛肉と野菜をショウガ醤油で炒めたペルーの伝統料理『ロモ・サルタード』などを始めとした様々な料理が味わえる。ホノルルから４０分のドライブは決して高くないだろう。

• 魚介や穀類など、さまざまな食材にスパイシーな柑橘類の酸味を加えたレチェ・デ・チグレ入りの『セビチェ』も絶品。

• しっとりとした食感のシーフード・パエリヤ『アロズ・コン・マリスコス』。こちらは大皿で供される。

　しかし何といっても見逃せないのは『ロティサリー・チキン』だ。素材自体がジューシーで美味しいのだが、これにペルーのハーブ「アジ・アマリロ・シオサギソウ」のソースをかける。すると、かすかにハーブが香るアイオリのようなクリーミーでマイルドなスパイスが、まるで魔法のようにチキンの味を一段とひきたててくれるのだ。

　ただ、この店の唯一の欠点は、ピスコサワーを飲む量を加減しなければならないということ。飲めないドライバーにとっては帰り道が、とても長いものになってしまうからね。

Gochi Grill
ゴチ・グリル

「タイトなスケジュールのなでも手の込んだ料理を食べたい！」という人には【ゴチ・グリル】が価格的にもオススメ。

【ゴチ・グリル】はホノルル・ダウンタウンにある商業ビルの一角で、ハワイの人気ローカル料理を”高級志向のグルメ弁当”として販売している。しかし""高級"と高価"を混同してはいけない。なんとここのメニューは5ドル～13ドル50セントと、とってもリーズナブルな価格なのだ。

• 骨なしのショートリブを焼いた『カルビ』はレモングラス・チミチュリソースでいただく。香り高く、さっぱりとした味わい。

• ハワイ風ヌードル『サイミン』は、トリュフ風味のそばつゆにつけて。

　オーナーシェフのジョン・イハは、【サンセイ】や今は閉店してしまった【ヒロシ】など、現地の高級レストランで働いた経験を活かし、癒しの料理を提供している。カイルアの朝食レストラン【オーバー・イージー】で最近まで働いていた副料理長のショーン・ウエハラと共に、外出中の人々にシンプルで美味しい料理を作っているのだ。ごちそうさま！