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グローバルな食のパラダイスへ 香港の
TOPレストラン
Hitosara special

意欲的な東西融合や伝統復活など、シェフの挑戦を歓迎するダイナーが集まるのが、活気溢れる食い倒れの街・香港。
世界中から集まるシェフも食材も高水準な国際都市で、本場の広東料理はもちろん、
今の香港で食べるべき最先端レストランをご紹介します。

Photographs by Miyuki Kume, Billy Ha, Takuya Suzuki / Text by Miyako Kai, Shinji Yoshida
Coordination by Miyako Kai / Design by form and craft Inc.

月掲載
  • 龍景軒 ロンケイヒン

    シェフのスペシャリテが、
    三つ星の実力を如実に物語る

     休日ともなれば3ヶ月待ち、平日でも1ヶ月待ちが当たり前。それでも人々が首を長くして待つのは、なぜだろうか。2008年に「ミシュラン香港」が刊行され、【龍景軒】が中国料理で初めて三つ星を獲得した店となったからだろうか? そして、その星の輝きを9年間保持し続けているからだろうか? いや、それらは単なるきっかけにしか過ぎない。その味を知った者は、虜になるのである。そして、店を出る頃には次なる予約を考えるのだ。
     手初めに、創業時からのスペシャリテである『まるごと鮑と若鶏のパイ包み焼き』を味わってほしい。これは香港の結婚式などで振舞われる菓子「鮑パイ」を、シェフが本物の鮑を使ってアレンジした創業時からの名物。今や香港中の広東料理店がこぞって真似をする料理でもある。パイの上に、雲南ハムやポークリブのスープで8時間かけて炊いたアワビがのり、さらにその上に鶏肉、上品な餡。サックリとしたパイの食感とほのかな甘さ、そこにアワビと鶏肉、餡の滋味が重なっていく。それだけで【龍景軒】の実力は十分に推し量れるはずだ。その後は焼き物に酔いしれるもよし、海鮮料理に舌鼓を打つもよし。ワインを楽しみ、九龍のハーバービューを楽しめば、どうだろう? そろそろ、次なる予約を考える始める頃ではないだろうか?

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