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進化し続ける食の都の最前線 マカオの
TOPレストラン
Hitosara special

元ポルトガル領のひなびた港町からアジア屈指のカジノリゾートへ。
そんなマカオにいま、世界最高峰の味覚が集結中。
空間も料理も桁違いの迫力にあふれるマカオの食を体験して欲しい。

Photographs by Billy Ha, Takuya Suzuki / Text by Miyako Kai, Taketoshi Onishi /
Cordinate by Miyako Kai / Design by form and craft Inc.

月掲載
  • Aurora オーロラ

    素材の滋味を引き出す。
    日本料理に通じる料理哲学

     どこか和食を連想させる味わい。マカオにあってイタリアや南フランス、もしくはシェフの生まれたポルトガルなど、地中海各地の要素を取り込んだ料理を供する【Aurora】での第一印象が、それだ。鯛は素材の良さを引き出すため塩とレモンで15分ほどマリネするのみ。鰈のソテーは骨から取った出汁をソースにし、素材を余すところなく使い切る。牛頬肉の赤ワイン煮込みも、素材の旨みを引き出すため余計な調味料は極力控える。それらはひと口味わえば分かるほど、淡い味わいながら食材が持つ滋味を存分に引き出す料理なのだ。
     「大切にしているのは旬と鮮度」とシェフのHelder Amaral氏。火曜日と木曜日にヨーロッパや日本などより空輸する鮮魚は、クオリティが自身の眼鏡に達していなければ、容赦なく送り返してしまうという。
     素材が良ければ、余計な仕事はしない。そんな氏の料理哲学は見た目もシンプルが特徴的なのだが、ソースや盛り付けにドットを多用する美的感覚により、それがリストランテの華々しさを纏うから不思議だ。タイパより対岸のマカオ半島の高層ビル群を望む【アルティラ マカオ】の10F、和食のように繊細な地中海料理が実に面白いのだ。

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