岩手県 矢巾町 ズッキーニの物語

丸ズッキーニ

ズッキーニと聞いて、岩手県を思い浮かべる人はあまりいないのではないでしょうか。
しかし、実は、今日本で二番目に生産量が高いのが岩手県。なかでも、たった三年で、東北最大の生産量を誇るまでになった町が岩手県・矢巾町です。
ズッキーニの生産化を始めるきっかけは、中国・四国地方でスーパーを展開する企業からの提案だったそう。矢巾町が夏の気候が穏やかで高温が苦手なズッキーニの栽培に適しているということから、2014年JAいわて中央を中心に栽培の取り組みにスタートしました。
 ズッキーニは種を植え付けてから収穫まで100日と短く、小麦や米の二毛作の作物としてぴったりの作物。しかし、取り組みの当初、生産者に提案しても「本当に売れるの?」という反応が多数を占めていたといいます。けれど、冷涼で水がきれいな矢巾町の気候風土も合い、順調に生産量もが増加。現在では29の農業者が栽培を行っており、うち半数近くが二毛作でズッキーニを栽培しているのです。

  今回レシピを考案した木下シェフは、東北地方でまだ馴染みのないズッキーニのおいしさを提案すべく、矢巾町とともにレシピ開発に取り組んでいます。

「2年前、矢巾町を訪れて、米や麦の収穫後の畑の活用としてズッキーニを育てる取り組みを視察しました。3年という短い間に日本全国有数の生産量を誇るまでになったことに驚きましたね。しかも、ズッキーニを植えると土壌のヨードがあがり次に活用しやすい。さらに、雑草も生えなくなり耕起作業の軽減にもつながり所得も増えるという、サスティナブルな農業の新しい形ができてきていることに感銘を受けました。一方、まだなじみが薄い野菜ゆえ、形がゆがんでいるからなどの理由で捨てられてしまうズッキーニもあります。形がゆがんでいてもおいしいのに、もったいない! 少しでも地元の人にもたくさん食べてもらえるように“こんな風に調理したらおいしく食べられますよ”と、レシピを提案しています。矢巾町のズッキーニの魅力を一人でも多くの方に知ってもらいたいですね」。と話してくれました。

丸ズッキーニのグラタン

今回提案してくれたズッキーニのレシピは、老若男女誰もが大好きなグラタン。淡白な果肉は油との相性もよく、こっくりと煮込まれたラグーやチーズと相性抜群。
「ズッキーニって長いのもあれば丸い形もある。丸いズッキーニの形を生かして食べられる器にしたら、おもてなしにもぴったりです。セルクルを使えば簡単に器が作れますのでぜひ試してくださいね」

AU GAMIN DE TOKIO

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