まだまだある、氷見のきときと町鮨を愉しむならこの7軒

氷見市にある個性あふれる町鮨。歴史と文化が育んだ “きときと”な町鮨をご紹介。

やうち

電話:0766-74-0039
住所:富山県氷見市比美町14-13
営業:12:00〜14:00、17:00〜21:00
定休:木曜
席数:カウンター9席、座敷8席

市街地を流れる湊川沿いに店を構える。昭和49年の創業当時から“入りやすいお鮨屋さん”を目指し、お品書きはネタごとに値段を明記。毎朝地元の魚屋から仕入れる新鮮な魚介は港町ならではの手頃さで、訪れる人に安心感とおいしさを届けている。おすすめは「上にぎり」と「やうち汁」。英語対応も可能。

柔らかな笑顔で迎えてくれる店主の河原さん。「やうち」という店名は氷見の方言で、主に漁師仲間を呼ぶときに使われるという
その日に水揚げされた地魚を味わえる「上にぎり」(2,200円)。カウンターでは一貫ずつ握りたてを供される
3種類以上の魚が入った「やうち汁」(400円)。注文してから作られるため雑味がなく、上質な旨味が口の中に広がる
朝日(あさひ)

電話:0766-72-4327
住所:富山県氷見市朝日本町7-9
営業:16:30〜23:00
定休:火曜
席数:カウンター6席、座敷10席

気さくな店主がカウンターに立ち、地元の魚と米で鮨を握る。鮨はおまかせで注文して1,500円〜2,000円程度。刺身や煮物などの料理も用意されており、「立山」「曙」といった富山を代表する地酒とともに味わえる。気の合う仲間と肩肘張らずリーズナブルに鮨を楽しめるとあって、地元客からの支持も厚い一軒。

亀寿し(かめずし)

電話:0766-74-3310
住所:富山県氷見市本町5-26
営業:11:30〜21:00 ※夕方までは要予約
定休:水曜
席数:カウンター12席、座敷10席

氷見漁港に水揚げされた旬の魚を、鮨や一品料理で楽しめるお店。魚種や価格はその日の仕入れによって異なるため、あえてメニューは設けていないが、良心的な価格なのでかしこまる必要はない。大将に「おまかせで」と注文した上で、好みや予算があれば気軽に相談して。昼〜夕方の利用、家族・団体で利用の場合は予約が確実。

松葉寿司(まつばずし)

電話:0766-72-0266
住所:富山県氷見市丸の内7-21
営業:11:30〜13:30、17:00〜20:30
定休:日曜、ほか不定休あり
席数:座敷20席

創業から60年以上。現在は2代目が板場に立ち、変わらぬ味を提供し続けている。鮨下駄にのせて運ばれてくる握りのネタは、厚みがあり食べ応え抜群。錦糸卵とイクラの下に10種類以上のネタが散りばめられた「上ちらし寿し」も人気だ。畳の小上がり席は居心地が良く、グループや家族連れなど利用しやすい。

夫婦二人三脚で暖簾を守る店主の串田さん。長年の経験に裏打ちされた、小気味良いテンポで鮨を握っていく
鮮やかな錦糸卵が表面を覆う「上ちらし寿し」(2,000円)。どんなネタが出てくるか、宝探しのような気分で味わいたい
ゆったりとした造りの店内。「家族で来やすい鮨屋にしたい」と、40年ほど前の建て替えの際にカウンターをなくしたそう
橘寿司(たちばなずし)

電話:0766-74-4688
住所:富山県氷見市本町11-11
営業:17:00〜23:00 ※昼は予約のみ
定休:不定休
席数:カウンター9席、座敷12席

昭和52年の創業以来、JR氷見駅近くに暖簾を掲げる。カウンター前のネタケースには富山湾で獲れた鮮魚がずらり。甘味と酸味のバランスがとれたシャリが、ネタの良さをさらに引き立てる。富山の珍味「黒作り」や自家製の「海老味噌」など、日本酒に合うつまみも充実。飲んだ後の〆に握りを頼み、カウンター鮨の醍醐味を堪能したい。

店主の大野さん曰く「吞んだり食べたり、和気あいあいと過ごせるお店」。大野さんとの会話を楽しみに訪れる常連客も多い
握りはおまかせで2,000円前後。新湊産の白えびをおぼろ昆布で巻いた軍艦など、富山らしいネタも盛り込まれる
右から「なまこの酢の物」(400円)、「黒造り」(300円)、「海老味噌」(600円)。日本酒は髙澤酒造場の銘柄を揃える
参志郎(さんしろう)

電話:0766-74-6120
住所:富山県氷見市阿尾165-2
営業:17:00〜深夜0:00
定休:水曜、ほか不定休あり
席数:カウンター6席、座敷10席

市街地から少し離れたのどかな場所に佇む鮨屋。店内はレストランや居酒屋を思わせる大衆的な雰囲気。地元客が9割を占め、なかには親子4世代で通う常連さんも。地魚を中心とした鮨の盛り合わせは2,000円程度。魚種によっては寝かせることで旨味を引き出している。刺身、酢の物、焼き物などもリクエストに応じて用意してくれる。

20代の頃からこの場所でお店を営む山本さん。「いい意味でお客さんに流されながらやってきた」と朗らかに笑う
鮨を口に入れた瞬間、ねっとりとしたネタの旨味を感じられる。地元の漁師さんもよく訪れるといい、魚の美味しさはお墨付き
ふっくらと焼き上げられた鯛の焼き物は700円前後(時価)。深夜まで営業しているのも嬉しく、ついお酒が進みそうだ
菅隆(すがりゅう)

電話:0766-72-0394
住所:富山県氷見市丸の内7-19
営業:12:00〜14:00、17:30〜21:30
定休:木曜、ほか不定休あり
席数:座敷23席

コースを主体とした和食と鮨のお店。鮨を含む7品で構成されたコース(6,600円〜)は前日までの要予約。一品一品から季節を感じられ、関西の和食店で修行を積んだ2代目の丁寧な仕事ぶりもうかがえる。店内は全席個室となっており、誕生日や記念日などのお祝いシーンにも最適。大切な人と気兼ねない時間を過ごしたい。

店主の菅原さんは京都・大阪で腕を磨き、父が創業したお店の暖簾を受け継いだ。氷見鮨組合の会長も務める
旬の魚で握られる鮨は、気品ある端正な佇まい。コースではお凌ぎや食事として提供され、お腹も心も満たされる
「あわびのクリームコロッケ」(10,000円コースの一例)。横に添えられた肝のマヨネーズがさらに深いコクをプラスする

撮影/志賀直人、齊藤健太郎 取材・文/高橋舞衣

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