贅沢な冬の味覚ふぐ
寒い季節に美味しくなる高級食材「ふぐ」。下関では「ふく」とも呼ばれ、福をもたらす魚として珍重されています。年末年始は大切な人と、贅沢に「ふぐ」を堪能してみませんか。
寒い季節に美味しくなる高級食材「ふぐ」。下関では「ふく」とも呼ばれ、福をもたらす魚として珍重されています。年末年始は大切な人と、贅沢に「ふぐ」を堪能してみませんか。
【高瀬】東京・代々木
美食家である、かの北大路魯山人も愛してやまなかったふぐ。なかでもとらふぐは“ふぐの王様”と謳われるほどの食材です。
代々木の日本料理店【高瀬】は、天然ものにこだわり、養殖魚を扱わないことで知られるお店。流通の少ない天然とらふぐをいただけるとあり、食通がこぞって訪れます。淡泊と評されることもあるふぐですが、実は天然のとらふぐは旨味を湛える食材。
3~4日をかけてじっくりと熟成させ、やや厚めに切った『ふぐ刺し』は、弾力のある食感と、ねっとりとした旨味が共存する至高の味わい。噛むほどに上品な甘みを感じ、その余韻が口いっぱいに広がります。ポン酢を合わせるのが定番ですが、こちらではその旨味を堪能するため、塩で食すことをおすすめしています。添えられたあん肝を、刺身で巻いていただくのもまた格別です。
高品質の天然とらふぐの“本物の味”に出会えるお店は滅多にありません。旬を迎えるこの季節、グルメ仲間を誘い食道楽を極めるのも一興です。
【三代目 魚熊】東京・蔵前
蔵前に店を構える【三代目 魚熊】。その始まりは、街の鮮魚店でした。創業から77年。親子三代にわたり、毎日欠かすことなく築地に通い続けているだけあり、魚の目利きは折り紙付き。店主の山田正幸さん自らが手にとり、厳選して仕入れたふぐは、質の高さに定評があります。
寒さが厳しい今の季節の楽しみは、なんといっても『ふぐちり鍋』。昆布と少量の岩塩でとったお出汁に、まずはふぐのあらを入れ、野菜、きのこ、くずきりと共にその味を楽しみます。
次に待っているのは、贅沢なふぐのしゃぶしゃぶ。厚めに切った身を、ふぐの旨味をたっぷり含んだお出汁にさっとくぐらせいただきます。プリプリ食感の美味しさは、まさに唯一無二。そして最後は、お待ちかねの雑炊です。嬉しいことに、お店の方がふぐの切り身を追加してつくってくれます。
温かい鍋を囲めば、自然と会話が弾むもの。今年は少し贅沢に、忘年会や新年会でふぐをいただき、日ごろの労をねぎらうのはいかがですか。
PICK UP
パプリカやししとうなどの唐辛子類が旬を迎え、ビールのお供、枝豆も欠かせません。トビウオやスズキ、シマアジも収穫期。
秋の味覚の王様、松茸が店頭に並びます。サンマの水揚げがはじまり、たっぷりと脂がのった戻り鰹の季節です。
収穫の秋、里芋類やカボチャなどがおいしくなる季節です。サンマに脂がのり、イワシやニシン、イカがなども旬を迎えます。
ズワイガニ漁、サクラエビの秋漁、さらに山の幸ジビエの狩猟が解禁。サツマイモやカボチャなどの甘味もピークです。
鍋に最適な冬野菜の白菜や大根、春菊がおいしい季節です。海の幸もカキやホタテが旬を迎え、魚は脂がのって旨味が増します。
年が明け、旬を迎える魚が一年で最も多いのがこの時期。アマダイやアカムツ、イカやアカガイが出まわります。
ホタテやタラ、あんこうなど鍋に入れたい魚が豊富。蕾菜やアスパラ菜などが花芽を伸ばし、春の訪れはすぐそこです。
富山のホタルイカ漁が解禁。あさりや蛤などもおいしく、潮干狩りのシーズンを迎えます。山菜が出始めるのもこの頃。
アスパラガスやたけのこが出まわり、新タマネギや新ジャガイモの収穫も始まります。真鯛や鰆も獲れ、春到来です。
初鰹が最盛期を迎えます。野菜は、絹さややスナップエンドウなどの豆類がおいしい季節となります。
キュウリやピーマン、空芯菜やつる紫などの夏野菜が出始めます。海の幸は鮎やキス、トビウオ、マアジが旬を迎えます。
スズキやトビウオ、真アジに加え、鮎やハモも旬真っ盛り。茄子やズッキーニ、ゴーヤーなどの夏野菜が食卓を彩ります。