冬の代表野菜白菜
「白菜」といえば、冬野菜の代表でお鍋の定番。寒風が吹きすさぶ冬の畑で育つ白菜は、霜で凍ってしまわないようにと根や葉の中に糖分を増やすため、この時期最も甘みが増すのです。そんな白菜を甕(かめ)に漬け込み発酵させた「酸菜(さんさい)」を使った、中国料理の名店【華都飯店】の『酸菜火鍋』をご紹介します。
「白菜」といえば、冬野菜の代表でお鍋の定番。寒風が吹きすさぶ冬の畑で育つ白菜は、霜で凍ってしまわないようにと根や葉の中に糖分を増やすため、この時期最も甘みが増すのです。そんな白菜を甕(かめ)に漬け込み発酵させた「酸菜(さんさい)」を使った、中国料理の名店【華都飯店】の『酸菜火鍋』をご紹介します。
【華都飯店】東京・六本木
鉄鍋の中には、発酵させた白菜の漬物や海老、牡蠣などの具材がたっぷり。ぐつぐつと煮込まれる鍋からは、魚介の香りとともに少しツンとした酸味が漂います。
この『酸菜火鍋(さんさいひなべ)』とは、極寒の地・中国東北部の発酵食のこと。冬に旬を迎える白菜を甕に仕込み自然発酵させてつくる漬物「酸菜」は、寒さの厳しい東北地方では保存食として各家庭でつくられます。日本の白菜の漬物のようにそのまま食べるのではなく、主に鍋料理の材料として用いられるのが特徴です。
毎年、冬になると登場する『酸菜火鍋』は、この時季にしか出会えない【華都飯店】のスペシャリテ。酸菜を牡蠣やワタリガニ、海老や豚バラ肉などと合わせ、鶏と豚のガラに貝柱を入れたスープでじっくりと煮込んでいきます。
【華都飯店】は1965年に開業した中国料理の名店。「体に負担がかからない、優しい味を心がけています」と花井料理長が語るとおり、化学調味料を一切使わず、植物性の油のみを使用。油の量もできるだけ抑えることで、“食べ疲れしない味”としてファンも多いのです。
そんな店のスペシャリテ『酸菜火鍋』の味を左右するのが、店独自の手法で漬け込まれた「酸菜」。その年の気温によって多少異なりますが、白菜が美味しくなる12月から漬けはじめ、提供は1月から3月中旬頃まで。漬けている期間が長いほど白菜の漬かり具合も深く、1月上旬と3月では味わいが異なるため、食べ比べに来る常連も多いのだとか。
「酸菜」は煮込まれることで味に丸みを帯び、その酸味が溶け出したスープは、海老やワタリガニ、牡蠣の旨味と相まって、コクがあるのにあっさりとした味わいに。
ともに煮込まれている牡蠣も、身が大きくプリッとした広島産の真牡蠣を厳選。煮込んでも小さくならず柔らかいまま。豚バラ肉は、事前に余分な脂を抜き、旨味が凝縮するように茹で上げているため、脂の甘み・旨味が感じられるのにさっぱりと食べられます。さらに、凍り豆腐(いわゆる高野豆腐)は、酸菜のもつ酸味と牡蠣や蟹の出汁がしっかり染み込んでいて、これまた美味。
〆には白いご飯の上にシャキシャキの刻みザーサイをのせて、その上から鍋のスープをかけていただきます。一度食べたらクセになる『酸菜火鍋』。酸菜が無くなり次第終了となりますので、お早めにご予約を。
PICK UP
パプリカやししとうなどの唐辛子類が旬を迎え、ビールのお供、枝豆も欠かせません。トビウオやスズキ、シマアジも収穫期。
秋の味覚の王様、松茸が店頭に並びます。サンマの水揚げがはじまり、たっぷりと脂がのった戻り鰹の季節です。
収穫の秋、里芋類やカボチャなどがおいしくなる季節です。サンマに脂がのり、イワシやニシン、イカがなども旬を迎えます。
ズワイガニ漁、サクラエビの秋漁、さらに山の幸ジビエの狩猟が解禁。サツマイモやカボチャなどの甘味もピークです。
鍋に最適な冬野菜の白菜や大根、春菊がおいしい季節です。海の幸もカキやホタテが旬を迎え、魚は脂がのって旨味が増します。
年が明け、旬を迎える魚が一年で最も多いのがこの時期。アマダイやアカムツ、イカやアカガイが出まわります。
ホタテやタラ、あんこうなど鍋に入れたい魚が豊富。蕾菜やアスパラ菜などが花芽を伸ばし、春の訪れはすぐそこです。
富山のホタルイカ漁が解禁。あさりや蛤などもおいしく、潮干狩りのシーズンを迎えます。山菜が出始めるのもこの頃。
アスパラガスやたけのこが出まわり、新タマネギや新ジャガイモの収穫も始まります。真鯛や鰆も獲れ、春到来です。
初鰹が最盛期を迎えます。野菜は、絹さややスナップエンドウなどの豆類がおいしい季節となります。
キュウリやピーマン、空芯菜やつる紫などの夏野菜が出始めます。海の幸は鮎やキス、トビウオ、マアジが旬を迎えます。
スズキやトビウオ、真アジに加え、鮎やハモも旬真っ盛り。茄子やズッキーニ、ゴーヤーなどの夏野菜が食卓を彩ります。